戸塚ルーテル教会


 母を亡くし、動揺していた私は、市谷台町のマンションを引き払い、100個以上の植木鉢と3匹の猫と共に母の妹「ふうば」のところへ、お引越しさせていただいた。

2階建てで、当時ふうばは2階に住んでいたから、1階は自由に使って良いと言って下さった。

家具はなんでもあるから、何も持ってこなくて良いと言われたので、全部市ヶ谷に置いて行った。

私の幼児期、ふうばがお嫁さんになるということになり、お婿さんになる人をうちに連れてきた。

ショックだった。

髭を伸ばした男の人と結婚するなど、とんでもない。私は大反対した。

髭ある汚い人に、大好きなふうばを渡したくない。

それで、藤井さんは、髭を剃った。

「むっちゃんに嫌われたくないから」とのこと。

優しい叔父の藤井さん亡き後は、ふうばは、バッグデザイナーとして、一人で暮らしていた。

ふうばは、第二の母親のような大切な人で、一緒に美術館やヨーロッパに行ったりして、お友達のようにしていた。母が入院している最中は、ふうばと渋谷区の病院で待ち合わせをして、一緒に美術館やお食事を楽しんだ。

 

 ふうばの家が戸塚ルーテル教会の近くだったのは、神様のなせる技。

ふうばから、私が知らなかった母の秘密をたくさん教えていただき、私が立ち上がり、一人で暮らせる場所が見つかるまで、半年間お世話になった。つまり、ルーテル戸塚教会に半年通わせていただいた。

一軒家が武蔵村山市に見つかったことで、植木鉢百個と猫3匹を連れて、戸塚をあとにした。


もっと教会の周りのお写真をたくさん撮っておくべきだった。

すごく綺麗な桜の公園があったようだし。平成3年


平成7年5月18日 

4年ぶりで戸塚教会へ行ったら、清水牧師、奥様、みなさまもお元気で何より。

グレーのスーツと黒のパンプスの完璧なドレスコードの女性が、礼拝の大部分を仕切っていた。

こうして、どんどん若い方が育てられているのだと思う。

武蔵野音大卒業のオルガニスト先生は、相変わらず安定した演奏で、今回初めて、息子さんが、クラリネットを吹いていて、親子演奏、素晴らしい。戸塚教会には、ギター演奏の方もいらっしゃるそうで、音楽は、楽器が増えれば増えるほど味わいのある音になる。今日も、礼拝終了後、パート別の歌の指導があり、そうやってみんなで歌ってうまくなることで、教会が強くなるのだと思った。

5月の時点で7月末日までの教会関係スケジュールが全て公表されているから、次に何をするのか、みんな自分でわかっている。子供の礼拝参加者も20名くらいいて、大人と合わせると50名近くになり、毎週の献金も5万くらい。

バザーは、相変わらず隔週くらいでやっていて、1日限りの大規模なバザーはないとのこと。

 

 一つ気になったのは、幼稚園に10年前からいる亀で、狭いプラスチックの容器に入れられて、かわいそうに、ストレスにさらされている。かといって、その子を連れて、大自然の多摩川に放したりしたら、自分で捕食できないから、生きていかれないだろう。